模試の結果・成績表の見方を知ろう
模試の結果が返ってきたとき、何となく成績表を眺めるだけになっていませんか?
模試の成績表は、正しく使えば勉強を効率化できる優れものです。せっかく模試を受けたなら、上手に活用したいですよね。模試の成績表を見る目的は、「次のアクション」の作戦を立てること。つまり、「何をどの順番で、どのくらい学習するか」を具体的に決めることが大切です。
この記事では、模試を勉強に活かすための「成績表の見方」を解説します。
成績表のここに注目!
模試の成績表で特に大事な項目は以下の3つです。
- 判定
- 教科ごとの結果(偏差値・得点)
- 分野別成績
それぞれの項目で、見るときのポイントや分析方法が異なるため、以下で詳しく解説していきます。
「判定」の見方
「判定」は、志望校に対する現在の実力を示したものです。多くの模試では、A~E判定の5段階で表されます。判定基準は模試によって異なりますが、「合格可能性が80%以上の場合はA判定、20%以下の場合はE判定」が大まかな目安です。
判定を見るときのポイントは、「判定が悪くても諦めないこと」です。現段階で一番下のE判定でも、そこから合格することは珍しくありません。判定は成績表の中で一番気になってしまう項目ですが、一番気にしなくてよい項目と言えます。最終的な受験校を決めるのは、高校3年生の秋以降です。高3の夏休み明けの模試までは、判定に一喜一憂せず、落ち着いてやるべきことを分析・実行しましょう。
ただし、「E判定、これからどんなに頑張っても無理だ…と気持ちが著しく落ち込んでしまう」「何を勉強すべきか全く見当がつかず、パニック状態だ」といった場合は、目標が高すぎるかもしれません。その場合は、落ち着いて学習できるように目標を見直しましょう。
「教科ごとの結果」の見方
「教科ごとの結果」は、偏差値や得点で表されます。基本的に、記述式の模試では偏差値、マーク式の模試では得点と偏差値の両方を見ます。この項目では、自分の得意教科・苦手教科のバランスが分かります。
ポイントは、自分の強み・弱みを「志望校の配点比率」と比較することです。受験先(受験校・学部・学科・受験方式)の配点比率に対して、自分の強み・弱みを照らし合わせて、どこを伸ばすべきか分析します。成績表に配点比率の情報が載っていない場合は、自分で調べて確認しましょう。
自分の苦手教科が、志望校において配点比率が高い教科だったら、重点的に学習に取り組むべきと言えます。例えばこの人の場合だと、数学と情報が苦手なようです。もし受験先で数学の配点比率が高い場合は、情報よりも数学を優先して伸ばすべき、と考えられますね。自分が取り組むべき教科が分かったら、「教科ごと結果」の分析は完了です。
「分野別成績」の見方
「分野別成績」は、各教科における単元ごとの得点のことです。
この項目で大事なのは、まずは「見ること」。情報量が多いため、読み飛ばしてしまう人も多いのではないでしょうか?ここを見ないと、具体的にどこから学習するべきか分からないため、作戦が立てられません。模試の結果を活かすために、必ず確認するようにしましょう。その上で、分野(単元)ごとの得意・苦手を分析するのが「分野別成績」のポイントです。
ただし、模試では分野ごとに配点や難易度が異なるため、
- 各分野の全国平均と比べる
- 第一志望校が同じ人と比較する
のように、見方を工夫しましょう。
自分の分野(単元)ごとの得意・苦手が分かったら、「何をどの順番で学習するか」を具体的に決めます。
例えばこの人の場合、苦手な数学の中でも、全国平均との差が一番開いている分野は「数列」です。「一番苦手なものから学習する」という作戦であれば、まずは数列から学習するとよさそうですね。「まずは数IAの苦手をなくす」という作戦であれば、「整数の性質」から学習するのも一手です。このように、次のアクションが立てられたら、分野別成績の分析は完了です。
【まとめ】模試の結果を正しく見てアクションにつなげよう
以上、模試を勉強に活かすための「成績表の見方」を解説しました。
<おさらい:成績表を見るときのポイント>
「判定」
判定が悪くても諦めず、落ち着いてやるべきことを分析・実行すること
「教科ごとの結果」
自分の強み・弱みを「志望校の配点比率」と比較し、重点的に取り組む教科を決めること
「分野別成績」
分野(単元)ごとの得意・苦手を分析し、「何をどの順番で学習するか」を具体的に決めること
次の模試が返ってきたら、ぜひポイントを踏まえて「次のアクション」の作戦を立ててみてくださいね。
とはいえ、ひとりで作戦を立てるのは意外と難しいもの。何から勉強すればいいか迷ってしまう場合は、学校や塾の先生に相談してみましょう。atama+オンライン塾では、無料の面談であなたの勉強のお悩みにお答えできます。