男子中学生が勉強した内容を忘れてしまい途方に暮れているイラスト

【勉強の相談室】勉強したことを忘れてしまう/第4回

atama+ EdTech研究所 所長の森本が皆さんのお悩みに答える連載。本日はこの春中学校に進学した1年生からの相談です。

Q. 習ったことを忘れてしまうのですが、どうすればよいでしょうか?

こんにちは。私は陸上部に所属する中学1年生です。
私は一度学んだことでも忘れてしまい、覚えることが苦手です。授業はまじめに聞いているつもりですし、宿題もやっているのですが、定期テストの際に、以前に学んだはずの内容を思い出すのに苦労しています。

どのようにしていけばよいのか、アドバイスをいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。
【公立中1年生/男性】

A. 一度覚えても忘れてしまうもの。自分にあった復習をしよう。

中学に入ると、学ぶ内容の質も量も増えていくので覚えるのは大変ですよね。一度覚えた内容でも、どんどん忘れていってしまうことはデータからも示唆されています。ですので、そのことを念頭におきながら自分にあった復習を通じて定着をめざすことをおすすめします。

1週間で半分、1か月後で更に半分を忘れてしまう

学べば学ぶほど、より多くのことを習得していけるのですが、残念ながら、時間が経つと人は忘れてしまうものなのです。atama+の学習データを用いた調査によると、一度習得したことでも、1週間で半分、1か月で更に忘れてしまうことが示唆されています。
ですので、忘れてしまうこと自体については、ある意味「しょうがない」と悩みすぎなくてもよいのではないでしょうか。

合格からの日数と覚えている単元の割合を示すグラフ。合格した単元の記憶は、1週間で50%。1ヶ月で26%まで下落する。
合格からの日数と覚えている(合格したままの)単元の割合
出典:atama+EdTech研究所 学習データレポート第5回

自分にあった復習をすることで定着をめざす

第1回の記事でもご案内しましたが、休憩を取ることで学習効率がアップすることが示唆されています。一度習得したことでも忘れてしまうのであれば、いかに復習して、忘れてしまった内容の定着をめざしていくかが重要です。
そのためには、復習の目的も自分に合わせて使い分けることがおすすめです。
例えば復習でも、直近習ったところのおさらいをしたいときもあれば、テスト前に少し前にやったところや、苦手としているところを確認したいということもあるでしょう。
atama+を始めとしたAI教材では一人ひとりにあった復習をすることもしやすくなります。

atama+の復習用テストの目的

ウォームアップ 最近合格した単元の定着
復習 合格から一定期間が経った単元の定着
特訓 合格まで苦戦をした単元の定着
確認テスト 複数単元をまたいだ内容の確認と定着

企画
森本典生のスナップ画像
atama+ EdTech研究所 所長
森本 典生(もりもと のりお)
東北大学経済学部経営学科卒業後、株式会社ベネッセコーポレーションに入社。
教師、講師、生徒、保護者への研修や講演は延べ2000回以上。科学的な「伸びる」学習方法やEd Techの価値について研究全般を統括。
監修
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atama+ EdTech研究所 データサイエンティスト
内藤 純(ないとう じゅん)
東京大学大学院理学系研究科天文学専攻卒業後、データサイエンティストとして様々な領域の分析及びAI開発に従事。
ビッグデータを用いて、様々な角度から学びの実態を研究。
執筆
池田真一郎のスナップ画像
atama+ EdTech研究所 主任研究員
池田 真一郎(いけだ しんいちろう)
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、株式会社リクルートマネジメントソリューションズに入社。社会人向け教育プログラムの開発・法人向け営業および、事業企画に従事。
ビッグデータの分析・研究を通じて、より良い学びについて発信中。
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